【Think】憲法改正、与野党の合意点探るべき。

 今川内閣が提出した憲法改正案(9条改正)が、国会運営規約に定める必要過半数を越えなかったため否決された。

 衆議院第一審議室において、2月4日から1週間かけて議論された。2月11日の最終審議では、なんばん議員の質疑作成中に終了。これに野党は反発し、作成中であった質問文のみの審議時間を延長するなど異例の対応となった。

 9条改正は、かねてより今川内閣の目玉政策として掲げられ、今国会での成立を目指した。しかし、野党共闘が功を奏してか、それは阻止された。野党重鎮議員はこの流れを高く評価している。

 国家の根幹である憲法を法律のように改正することは容易ではないということが、シン・空想国会でも明らかになった。ただ留意すべきこととして、一部の野党議員は憲法の改正について一定の理解を示していることから、今川内閣は与野党での合意点を探るべきである。一方で、9条改正にこだわらず、その他改正すべき事案も含めた総合的な改正案も検討すべきであろう。9条のみに固執するのではなく時代に合った憲法にすることを前向きに考えるべきだ。

 いずれにせよ、憲法規定の解釈可能な範囲を超えた健全ではない政治から脱することが求められている。



《Think!》

 センシティブになりがちである憲法改正、こと9条についてはその度合いが高まる。政権が成したいと考えることと、野党の考える憲法観が交わることは到底あり得ないと思われる。その一方で、ある一つの答えのみならず、様々な方向で考えられるよう国会と内閣は努力すべきである。憲法改正ということは、国家の根幹を改めるということなのであるから議論はより慎重に重ねていくべきだ。(松土学園大学公共政治学准教授 跡山貴一)

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